花と音楽のある暮らし

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2010年4月11日日曜日

10.04.11 伊吹山ヒルクライム

10.04.11 伊吹山ヒルクライム

今年は昨年より1週遅らせての開催になったにもかかわらず、残雪のため12kmのコースに決定された。
昨年初めて挑戦して、ここまで何とか力を振り絞ってきたのに、ついに力尽きて足をついた関門地点が今年のゴールだ。


1日中曇りの予報。
せっかくの眺望も見られないかもしれない。

受付だけ済ませて車に戻ると雨が降ってきた。まだ6時半。
実際に動き出すのは9時過ぎてからだ。今からあわてて準備することもないし、しばらくは様子見で車内待機だ。


雨脚が強くなってくる。受付のために本部テントへ行き来する人たちは皆、傘をさしている。そうでない人はもちろんレインコートを着ている。
みんな手回しがいいなあ。雨に降られるとは思っても見なかったから、雨具のことなんか頭になかった。
もしこのまま降り続く雨の中でレースが開催されたら、レインコートの集団の中で、自分ひとり濡れ鼠になって、震えながら走ることになるのかもしれない。
山の上は寒いだろうな。

まてよ。去年の乗鞍も夜明けまで大雨だったが、スタート時刻には見る見る晴れ上がってすばらしい天気になった。
そこまでは無理としても、早いうちにしっかり降ってしまえばそのうち雨は上がるかもしれない。山の天気とはそういうものだ。それまでは休息時間としよう。と言い聞かせて、8:15に目覚ましをセットして車中睡眠。



予定通り8:15に外へ出てみると、雨は小降りになっている。そのまま本部や集合場所へ様子を見に行くと、急に陽が差してきた。これなら大丈夫だ。


車に戻り準備。下山用の荷物はリュックに詰めてあるし、自転車も車外へ出せばそのまま走れるようになっている。
今回は工具類の入ったサドルバッグも取り外してリュックに入れておいた。いくらなんでも上りの途中にパンクすることはないだろう。きっと。



駐車場周りを少し走ってみる。ゆっくり走っている人を右側から追い越したら、名前を呼ばれたような気がしたが、当てがないので知らん顔して通り過ぎたあと、やはりちょっと気になって立ち止まると、健脚のO原さんだった。
この人に名前を呼んでもらえるなんて嬉しいね。
でもO原さん、もっとガンガン走って心拍数を上げておくのかと思っていたのに、こんなにゆっくりでいいの?
NPO北條さんやピナレロレロ大矢さんに会場で会ったそうだ。電ちゃんはこの雨に出鼻をくじかれて出走を取りやめるようなことを言っていたそうだ。

3周走って、大会本部に集合時間や場所を確認に行ったら、ちょうど前にいた人が同じ事を聞いていた。
すると、「何番ですか?400番台の方でしたら、ここに9時半に案内の看板が出ます」と教えていた。
それまであちこちうろうろして9時半前にこの場所に看板を確認に来たら、O原さんが見つけてくれて、「山田さんのカテゴリーは9:30集合だから、もう集合場所の一番前にいなきゃダメですよ」
そうだ、確かカテゴリーEは9:30集合、そこから移動してゲートのところから10:06スタートの予定だった。
それなら大会本部の人は「間もなく案内看板が出ますが、400番台のカテゴリーEの方は9:30集合ですから、時間までに役場正面に集まってください」と言ってくれなきゃだめでしょう。
ともかく、人と自転車をかき分けて先頭のところまで行ったら、ちょうど移動が始まった。



スタートはカテゴリーごとに30名づつ。
最初にカテゴリーFA、FB、続いてEの我々400番台かと思ったら、Eの中にも200番台、300番台400番台が年齢別に分けられているようで、400番台は後ろへ後ろへと下げられてしまった。


いよいよスタート。今日はあらかじめインナーにしてある。
2列目の中央、やや右寄り。合図とともに一斉に走り出す。
クリートも一発ではまった。幸先良し。
でも、1列目に陣取った人たち、さすがに速いね。すーっと離されてしまう。
まあマイペースで。先は長いぞ。

スタート直後は緩やかだった坂も、すぐに勾配がきつくなる。
なんでまたこんな苦労をしているんだか。もう少しすいすいっと走れるとか、前を軽く追い越せるとかだったら気分もいいのだろうが、追い越すどころか、ついて行くのがやっとだ。
もうすでに息が上がってハァハァ言いながら走っている。
何キロ上ってきたんだろう。サイコンは外周を練習走行するときにリセットしたまま、スタート地点で直さなかったから、距離もタイムも分からない。

案内表示で6kmを過ぎた辺りで集団に追い越される。500番台の連中だ。
ハッ!ハッ!と荒い息をしている。
何だ、同じじゃん。こんなに強い人たちでも息が苦しいのか。・・
ちょっと違うかな。彼らはハッ!ハッ!と力強い。自分はハァ~ハァ~と息も絶え絶え、似て非なるものだ。


7km過ぎころか、下りに入る。アウターにしたかったがそこまではせず、右手だけ急いでシフトアップしながら漕ぎ続ける。2~3人は抜いたか。


前にいる300番台の人たちはペースが落ち着いて同じように走っているが、右側から500番台、600番台、700番台の人たちが続々と追い越していく。


9kmあたりで女子を拾う。そうだ、何分か前にスタートしたとはいえ、ここまで一人も見かけなかった。路肩に座り込む人も自転車を降りて歩いている人もいなかった。
こっちはもうへとへとだ。女の子と併走して行こうかな。
いやいやあくまでマイペース。自分のリズムを狂わせては完走すら厳しい。


もうあと1kmくらいのところまで来ただろうか。
係員が「あと2キロです。頑張ってください!」
手を振って応えたものの、1kmの遠さに気落ちする。もうさっきから腰が痛くなってきているのだ。
ロングライドのときは走りながらストレッチしろと言われるけど、ここで変な動きをしたら、後ろへ下がっていってしまいそうだ。そして、一旦動きが止まってしまったら次の踏み込みには恐ろしく脚力が必要になるだろう。回転を止めないように。ゆっくりでも回していく。

あと500m。益々傾斜がきつくなった。
ゆっくり、ゆっくり、ゼーゼーハァハァ・・・
ダンシングしたいんだけどインナーローからのダンシングは難しいなぁ。
軽すぎてスカ喰らったら自転車がブレて、フォローが大変だ。
あと300m。じっとがまん。
200mなんて自転車なら一瞬だと思うのに、ゴールがまだ来ない。
最後の100m。もがいて一人でも捕らえるか、両手を広げてゴールしようか。
そんな余裕はなかった。何とか持ちこたえて、やっとの思いで静かにゴールした。

腰の痛みがそれこそ痛かったなぁ。もうちょっと力強いペダリングが出来たんじゃないだろうか。
多勢に抜かれてしまったけど、何人かは抜いたし、濃霧の中、最後まで諦めずに走り切れたのは良かった。


あたり一面グレーの霧がかかっている。視界は10mといったところか。
眺望は全くきかない。せっかくの伊吹山の残雪も樹林も、下界の村や琵琶湖も全く見えない。





荷物を受け取り、左側の下山の列に並んでいると、ゴールしたNPO北條さんに声を掛けられた。そういえば走っているうちにどこかで抜かれるんじゃないかと思っていたけど、今回は抜かれずにすんだようだ。やれやれ。


あとは濡れた路面を慎重に、履き替えたMICHELIN PRO3 RACEのグリップ力を感じながら下っていくだけだ。

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