花と音楽のある暮らし

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2014年5月26日月曜日

ロングというよりスーパーショート?

14.05.25琵琶湖一周2

激坂を押し歩いた先の鉄の門扉は山の動物が村に入り込まないための檻の役目をしている。
その檻の中に入った時に自転車を立てかけようとしたら、「ネットは電流が流れてるよ」と誰かが叫んで教えてくれた。
安曇野へ行った時にkorashoさんのカメラが触れて、死ぬ思いをしたというのを聞いていたのに、危うく同じことをするところだった。

気を取り直して、檻の様子をカメラに収めた。


   

少し押し歩いたあとは細かな落石に注意しながらゆっくりと上っていく。
ところどころ水が流れ出していたり、土砂の塊がある。
今日は大丈夫だとは思うが、また雨が降れば崖から土砂が落ちてくるだろう。
どうかパンクをしませんようにと念じながらトンネルに到着。

 

横谷トンネルは途中まで上り、あとは下るので出口が見えない真っ暗なトンネル。と聞かされていたが、照明一つない真っ暗な穴。それでもフラッシュを焚いたので入口はまだ明るさがある。
サングラスを外してライトを点灯して突入。
平衡感覚がおかしくなるからあまり人の近くに行かない。
ヤッホー♪と叫んだら、きれいに反響する。
「一人じゃ気味悪くて絶対走りたくないよね」
「人数を数えると一人増えてるかもしれない」
「こんなところでパンクしたらどうなるんだろう」
不安にかられながらなんとか一固まりで出口に到着。

 

もう一つ横谷峠を越えることになるのだろうが、ここからしばらくは下りのはず。
こちら側の方が小石が多いから下りでもゆっくり慎重に。


   

いくらも行かないうちに走行不能。
土砂が道路全体を埋め尽くしている。それでも自転車を担いで前進あるのみ。



ところが前進した先は道路が完全にえぐり取られ、電柱が横倒しになっている。
驚きの光景に呆然と立ち尽くす。
人が歩いて渡るどころじゃない。近くに行っただけでも重みで崩落しそうだ。
追込職人さんは気落ちして、しばらくここで休憩していこうというが、こんな危険なところにいつまでもいられない。
ぶら下がった電線が電柱の重みに耐えきれず切れるようなことがあれば連鎖的に崩落が始まる。
いま自分が立っているところは完全に危険地帯、早く退散したほうがいい。


せっかく苦労してここまで来たが、またトンネルをくぐって振り出しまで戻るしかない。
トンネルの手前でサングラスを外すのを忘れたが、トンネル内でよけいな動作をしないほうがいい。
人の声を頼りにこわごわ直進する。




トンネルを抜けるとそのまま下り始めたH山さんを追込職人さんが呼び止める。
左側の土手のように盛り上がったところが「畑棚田」をみるビューポイントらしい。
土手に登って棚田全体を見渡す。






さっきのおばあちゃんが言っていた、「上まで登って棚田を見渡してくるといいよ。鯖街道へは行けないけどね」というのが全部本当だった。
でも一応「棚田を見に行く」という初期の目的は達成したと慰めあう。

檻の方に向かわずそのまま左手にいくと、なかなか気持ちの良い下り坂が続いているが、やはり崖のそばには倒木が朽ちてきている。
そういえばこの辺りは朽木という名前がついていたねと言いながら、棚田を示す看板の近くへ出た。
「右に進むとトンネル」と表示されていた、そのトンネルから村を通らず直接下りてきたわけだ。


琵琶湖まで一気に下って、白髭神社の先のコンビニを目指す。
さっきの棚田見物で飲み物も補給食も使い果たしてしまったし、そういえばお昼時間もとうに過ぎている。
コンビニでお昼休憩。おにぎりやパンを食べ、補給食やドリンクも補充して、ついでになるべく休憩しなくてもいいように野菜ジュースを一本余分に飲んだらお腹がガバガバ。
なかなかすぐに吸収して全身に染み渡っていくということにはならない。


ガー民夫妻は他にも寄るところを計画しているのでここで離脱。
追込職人さんももう少し休憩していきたいようだったが、帰りの時間を決めている人もいるので出発。
トッシィーさんが牽いてくれるのはいいが、やはり速すぎ。うしろで追込職人さんが遅れているのでスピードを緩めたら間にH山さんが入ってきて、結局トッシィーさんのペースで行くことになった。
信号で振り返ったらやはり追込職人さんは離脱した模様。



 琵琶湖大橋までこんなに遠かったか?H山さんでさえそう思ったらしい。
通常の琵琶湖一周では考えられないほど披露を蓄積してしまったんだろうか。
こんなスピードで走っているのになかなか大橋が見えてこない。
やっと橋が見えたときはコシダさんと、やっと見えた!と喜び合った。




さあ残り復路は55km。2時間で行けるだろうか。
途中で電ちゃんとK湖さんを追い越した。
H山さんが気持ちよく牽いてくれる。
ちょっとした橋のアップダウンで離されないように、下ハンを使ってみた。
下ハンの効果は絶大。離されるどころか同じように回しているだけで詰めてしまうほど。
いままで下手なことをするより慎重に走ったほうがいいと敬遠していたが、今後はもう少し積極的に使ってみよう。
それはいいが尻痛が限界。スピードに付いていけないんじゃなく、痛みを回復するために休憩したい。
ただ、いっとき休憩してもサドルに跨ればまたすぐ痛みはぶり返すだろう。しばらくは我慢するしかない。

H山さんが最後の休憩にしましょうと近江八幡のコンビニに寄ってくれた。
ストレッチしたりしているうちに電ちゃんとK湖さんが手を振りながらスイスイと通り過ぎていく。

もう一度捕まえることが出来るだろうか?5分を逆転するのはなかなか難しいですよ。
と走り出したらいくらも行かないうちに休憩している二人の姿を見つけた。


さすがのH山さんにも疲れが見え始めたらすぐトッシィーさんが先頭交代。
すごい馬力。こういう人はスーパーロングに行けばよかったのに。


彦根城通過。米原通過。
残りはあと1kmか2kmかとなったところでさらに加速。36km/hまで上げて公園の信号に到着。
4人揃って16:25ゴール。



ところで記録はどっちに付けるのか。
どちらかといえば琵琶湖一周としてはノーマル+探訪ポイントといった感じだが、スーパーショート言えなくもない。
距離はほぼ180km。ロングコースの距離。獲得標高は830m。一応ロングの仲間に入れてもらう。
記録用紙を見るとスーパーロングのトップは12:30にゴールしている。
我々が無事に横谷峠を越えていたとしても姿を見ることはできなかった。
ロングのトップ選手でさえ12:56のゴールだから、プラス60kmの山岳を考えたら・・・というより考えも及ばない世界。
それとは次元の違う話には違いないが、今日の我々の平坦での走りができたら、通常のノーマル、ロングでも今までの自分では考えられない記録が出たんじゃないだろうか。
来年はまたトッシィーさんやコシダさんに牽いてもらって、推奨コース
通りに走ってみようか。
また一つ歳をとってるから難しいかな。







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16 件のコメント:

  1. アドベンチャーだったんですね!
    ・・・行かなくて良かった(^_^;

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  2. トンネルを戻ると、これぞ日本の里山、さすが棚田100選の棚田だったんですね・・・
    メンバーからしてとてもついて行けません!
    でも羨ましいです・・・

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  3. 幻のウルトラ琵琶湖お疲れ様でした。
    開拓された水田地域をさっ引くと
    多分古来は湖西の海岸線はあの様な感じなのでしょう。
    あれから睡魔で撃沈
    ノーマルロングでアンカー賞でした(笑)




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  4. タロウちゃん
    残念でしたねー。
    こんな経験なかなかできませんよ。
    次回はぜひ。もしお暇なら。

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  5. ぶるほんアンカーさん
    すばらしい棚田の景色。
    冒険心をくすぐる危険地帯。
    思い切り回しても千切れそうなスピード。
    ものすごく楽しめましたよ\(゚∇゚)\

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  6. 追込職人さん
    お疲れ様でした。
    誘ってもらったおかげで貴重な体験をしました。
    この次誘われてもしばらくは乗らないと思いますが・・・
    トラウマが消えるまで(笑)

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  7. 元気よ杉~(^_^;)
    次回は普通にスーパーロング楽しんでくださいね~
    もしくはMTBで崩落した道路も走破してしまうってのはどうですか?(笑)

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  8. 今回は探訪ペースでゆっくり走るつもりだったので、棚田見学の話を聞いて喜んでついて行ったのですが、探訪ではなく探検でしたね。コースに戻ってからも、全然探訪ペースじゃないし・・・

    でも、とても楽しかったですね。忘れられない琵琶湖一周になりました。

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  9. こるなごさん
    日にちが重なってしまって残念でしたねー。
    上手に牽いてもらうとこんなに気持ちよくスピードに乗れるんだと新たな発見がありました。

    あそこを渡れるのは猿か、ターザンになったこるなごさんくらいですよ。

    またツールドでお会いしましょう(ゝc_,・。) 

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  10. コシダさん
    颯爽とした姿を見たときは記録を狙っているのかなと思ったのに、スタートが最後尾だったので???
    誘っちゃ悪いかなと思いつつ、でも貴重な体験で楽しかったです。
    琵琶湖一周は何度か体験できるので、たまにはこんな行き当たりばったりも面白いですね。
    でも次回は頑張りましょう!!

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  11. やっとカメ2014年5月28日 0:37

    発見に探検だったんですか?
    メチャ面白そうじゃないですか
    こういうのを待ってたんです
    (*≧∀≦*)

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  12. YOSHI2014年5月28日 21:41

    今シーズン最高内容のブログですね。
    ツールド愛知もいろいろな楽しみ方があるのですね。
    木之本在住の学生時代友人に、「琵琶湖一周は今年で3年目。」と
    連絡したら、「久しぶり。一緒に昼食を」と話がすすみ、お昼に
    あわせてノーマルコースにしました。
    12時には間に合いませんでしたが、なんとか1時前にゴール。
    「茶真」でホワイト餃子を食べながら昔話;近況報告をし
    晩酌用にホワイト餃子と「長浜浪漫ビール」地ビールを土産に
    帰ってきました。
    今週は、6/1の「グランフォンド富山」に備えて
    前日から富山入りし、富山在住の学友達と旧交を温める予定です。

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  13. やっとカメさん
    自転車はほんとにいろんな意味で自由がありますね。
    今度いつか、ご一緒してくださいよ。
    思わぬ発見があるかもしれませんよ\(゚∇゚)\

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  14. YOSHIさん
    随分顔が広いんですね。
    ひょっとして全国に友達がいる?

    前日から飲み会になったらグランフォンドは大変ですね(;゚Д゚i|!)
    楽しんできてください!

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  15. 楽しみにしていたのですが、所要で参加できませんでした。
    すごいですね~。
    ビワイチというか探検隊ですね、これは。(笑)
    電流の流れる金網はかなりヤバイです。
    安曇野で三途の川が見えましたから(笑)
    要注意です。

    PS.
    そういえば鈴鹿でもお会いしましたね。
    お疲れ様でした~♪

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  16. korashoさん
    どっかで浮気してたんですかU>ω<)ノ シッ!!
    この日はあちこちでイベントがあったようですね。
    スズカは味をしめて秋も参加しようと画策中です。

    次にお会いするのはGF鈴鹿でしょうか。
    ここには金網は無いと思いますが(;゚Д゚i|!)

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