花と音楽のある暮らし

花と音楽のある暮らし

2025年12月16日火曜日

シルバー三人衆伊勢志摩珍道中その5

12月11日(木)
13:30 松阪市

松阪市役所の駐車場に車を停めて豪商の街並みを散策。
「旧小津清左衛門家」に行こうとして、一本手前の角を曲がったらそこは「牛銀本店」だった。
こんなところでは3人の有り金全部合わせて一人しか食べられない。

もっとも昼食を済ませたばかりだから別に食欲もないのですぐにやりすごす。


旧小津清左衛門家


いかにも豪商の旧家といった感じの家の玄関をくぐるとチケット売り場。
「旧長谷川治郎兵衛家」と2館共通入館券を購入。



係りの男性が付き添ってガイドしてくれる。
小津家の商家としての成り立ちや屋敷の構造装飾など。

江戸に小津屋紙店を創業し、18世紀には人口100万人、世界最大の消費都市となった江戸で一番といわれるほどの紙問屋になった。


部屋をいくつか回って中庭を観賞する部屋へ。ここでは少し下がって梁や障子を額縁に見立てて鑑賞するのが作法らしい。



蔵は2階建て、急階段を上ると梁は今まで見たこともないほどの太い材木。屋根から賊が侵入しないように鉄格子が張り巡らされている。


これほど厳重警戒なのは宝物がたくさんあったからに違いないが、そういえば1階の玄関近くには千両箱ならぬ万両箱が展示されていた。
前蔵一階の地中に埋設されていた青銅製の箱で、これごと持っていかれる心配もないし、火災のときは地中に埋めて難を逃れるといった使い方をしていたらしい。



通りはよく見るとジグザグになっているが、これは賊が侵入しようとしたときに陰から攻撃するためだと教わった。



また2階が人が立てないほど天井が低いのは、ここは商家であり武士よりも高い位置から見下ろすのを避け、2階は物置として使用したためとか。

どこかで見覚えのある佇まいだと思ったら、「NHKのブラタモリ」でタモリさんが4月に訪れた場所だった。

web.nhkから

三井家発祥の地




「旧小津清左衛門家」からわずか50mほど先に三井家発祥の地があった。
そのほか本居宣長の旧宅跡や、このあと見学に行く急長谷川治郎兵衛家もほぼ同じ区画の中にある。



旧長谷川治郎兵衛家

木綿栽培の普及と染色技術の発達で、松阪商人は藍染を基調とした縞模様のブランド品「松阪縞」を生産し江戸で売り出した。


広大な屋敷を、5棟もある蔵の裏側に回ると、樹木の生い茂る庭園に出る。
広大すぎて池から奥は整備できていないので池のところから回り込んでお戻りくださいと言われるほど。
その広さ1400坪だとか。





松阪城址の石垣



豪商のまち松阪のマップ


松阪城(公園)や民俗資料館、本居宣長記念館など、まだまだ見どころはあるものの、一度にそう詰め込んでも仕方ない。

伊勢志摩2泊3日の旅は3日間とも天気も良く、訪れたところどこも見ごたえあり、シルバー三人衆としては申し分ない旅となった。

せっかく持って行った自撮り棒が役に立たなかったが、家に帰って見てみたら充電不足ではなく、電源スイッチの押し忘れが原因だった。

これもシルバー珍道中なればこそ。
次回の旅の教訓とすればよい。



2025年12月15日月曜日

シルバー三人衆伊勢志摩珍道中その4

12月11日(木)
8:00チェックアウト

賢島グランドホテルを後にして25kmほど走って伊勢神宮内宮に到着。


時間が早いのでおかげ横丁もまだ観光客の姿はまばら。
コーヒーが飲めるところがあるか探していたら、外観が街並みに合うようにあまり目立たない喫茶店が何軒か見つかった。
スターバックスでSサイズのコーヒーと焼き菓子で一服。




本殿に行く前に五十鈴川で手を清める。



写真撮影ができるのは階段下まで


橋の近く、角にあるのが赤福本店

この後、もともとの予定には入っていなかったが、マグロのリベンジ。
昨日TVで見たばかりの「ヴィソン」の「脇口の鮪」店。

ヴィソンは東京ドーム24個分の広大な敷地に、宿泊、アート、食、体験施設を配した日本最大級の商業施設。三重県多気町に2021年7月に第1期オープンした。


入口一番近くにお目当ての「脇口の鮪」店があった。


ゆうべ放送があったばかりだからきっと混雑しているだろうと思ったが、どの店もまだそれほど人がいない。

和歌山から直送されたマグロは店頭で切り分けられる。
注文したマグロ丼は刺身が載っているのではなく中落ちを自分で載せるタイプだったが十分満足できる美味しさだった。
Kさんもやっとリベンジできた思い。

これから最後の目的地、「豪商のまち松阪」。

2025年12月14日日曜日

シルバー三人衆伊勢志摩珍道中その3

12月10日(水)
午後

昼食は少し期待外れだったが、この後はひそかに楽しみにしていた「賢島エスパーニャクルーズ」。
またしても何度も走りなれた道を南下する。

賢島エスパーニャクルーズは毎時30分の出航。ちょっと距離があるので13:30分は難しいと思う。間に合わなければ次の14:30分に乗り込むことになる。

近鉄賢島駅にほぼ13:30になろうかという時間に到着した。
近くにいた人がチケット売り場の場所を身振りと大声で教えてくれる。
それにしてもまもなく出航する時刻。これから1時間どこで時間をつぶそうかと考えながらチケット売り場へ行くと「まだ間に合いますよ」。
すごいタイミングで乗船した。


スペイン人の船員が忙しく働いている様子が再現されている


売店でコーヒーを注文。ミルで挽いて淹れたのを運んできてくれた。そのくらい気遣いのあるコーヒーはやはりおいしかった。

船長室の船長さんと航海士さん


英虞湾のミキモト真珠養殖の試験場


50分の遊覧を楽しんで下船すると、14:30のお客さんたちが待ち受けていた。



凝った船の装飾も、英虞湾の景色も、静かで快適な運航も、快晴の空や海もすべて満点の英虞湾遊覧だった。

夕食まではまだずいぶん余裕があるので、船内アナウンスで聞いた横山展望台からの英虞湾の絶景を観に行くことにする。

伊勢志摩観光ナビでは下記のように
横山展望台  
真珠のふるさと英虞湾の絶景を望む
英虞湾に浮かぶ60の小島と幾重にも折り重なるように突き出た半島を一望できる展望台。
標高140メートルの高さから、日本有数のリアス海岸美を誇る絶景が楽しめます。





長い木製の回廊や広場やカフェテラス。これだけの設備を整えるにはきっと「伊勢志摩サミット」が影響したのだろうと想像したが、そんな記述はどこにも見当たらない。
純粋に英虞湾のリアス式海岸の美しい景色を観光資源ととらえたのかもしれない。

この近辺をネットで調べると、「ツバスの鐘」がでてきた。日本夕陽百選認定地。





まもなく夕陽が水平線に沈むころ、辺りがオレンジ色に染まってきたところでホテルに向かう。

17:00賢島グランドホテルにチェックイン。
名前は立派だが古くて小さなホテルと聞いてはいたが、部屋に入って驚いた。

ドアや作りが古いのはさておき、壁紙はホームセンターで売っている一番安いもので、素人が張ったようで縁がめくれあがっている。

一晩寝るだけだからと気を取り直して地下の大浴場に行く。
大浴場は温泉ではなく普通の沸かし湯らしい。我々3人が入るためだとしたらこれだけ沸かすのは大変だ。

夕食はおなじ地下の食堂。
私たちのほかにもう一組、家族旅行のお客さんがいた。


金泥の器が食卓を豪華に彩る。
一番の売りのアワビは少量だが、そうたくさん食べれるものでもない。アクセントとしてはちょうど良い量かも。

部屋に戻って雑談しながらTVをつけると、三重県に新しくできた「ヴィソン」という施設の紹介番組で、「脇口の鮪」が紹介されていた。
明日の昼食はこれで決まり。


朝はゆっくりと起きだし恒例のラジオ体操のあと大浴場へ行ったら、お湯は浴槽の深さの半分ほど。やはり並々と沸かすのはもったいないようだ。
けっきょく朝風呂は取りやめた。



ホテルの外観を撮影し、次の予定地に向かう。