そのうちNPO北條さんが車を移動するよう告げて回る。
自転車を積んだ車が多すぎて、店から苦情が出たらしい。
それで、集合場所を、もう少し奥の臨時駐車場へと変更した。
当初10人も集まるだろうかと思われていた今回の企画、どんどん増えて、ここに集合したのは24名。
急に秋らしくなり、サイクリングに打って付けの気候になったので、山中のアップダウンを楽しみたいと思う人が増えてきたのだろう。
それに、10月に入って最初の日曜日、自工会の人達が参加できるようになったのも影響しているのかも知れない。
スタートすると北條さんの牽く24連結トレインは、時速30kmの高速急行になった。
こんな速度がどこまで続くんだろうか。
旧中山道は起伏のある快適な林道だ。
tokonameさんは重いギヤでゆったりと、ちゃんと目的意識を持って練習しているようだ。
ささのってぃはスルスルと、kawanishiさんはガァーッと駆け上がる。
トクポンさんは高速ダンシングを繰り返す。
それぞれのやり方で楽しみながら鍛えている。
アップダウンを繰り返すごとに上りでは列が長くなるが、各ポイントで全員の集合を確認するので、その辺りは探訪ペースといえる。
大湫の宿場町では祭りの準備が始まっていた。
公民館の前で休憩。
五平餅・みたらしのお店で、みたらしを焼いてもらった。
車両通行止めのトラサクを持ってきた人に声をかけると、
「昔は子どもの神輿もあったんだけど、子どもはだんだん里に下りて行ってすっかりいなくなり、子供神輿もできなくなった」と淡々と話してくれた。
「山の中は台風の影響で、ところどころ小石や枯れ葉が落ちているから気をつけていきなさいよ」と見送ってくれた。
ここまで来れば恵那峡までほとんど坂はありません。
と言ってるそばからすぐ上りが始まる。
大した勾配ではないかも知れないが、ここまでに随分脚を使ってしまったから、ちょっとの斜面でも堪える。
恵那峡大橋を渡ると、右側で止まるよう指示が出ている。
ここが昼食の場所だと思って自転車にロックを掛けたりしていたが、食堂はまた別の場所で、ここは最も恵那峡らしい撮影ポイントだということだ。
北條さんの下見の時には、案内係りの人も出て、親しみやすい語り口で観光案内をしているところを北條さんはうまく捉え、動画で配信していた。
いま渡ってきた赤い橋の橋脚と、濃い緑色の川、対岸の岩や森。
遠くに見える一番大きな山が恵那山。
恵那峡ランドの入口の前にあるレストランが今日の昼食会場。
24人全員が食卓につくことが出来てホッと安堵。
それぞれ思い思いに注文する。
すっかり腰を落ち着けて、料理を待ちながら話が弾む。
これだけの人数分を調理するのは大変らしく、料理にありつくまでに随分まったりとしてしまった。
あまりにもまったりとしてしまったので、食事を終えて準備を始めても戦闘モードに入れず、「蛭川峠をパスして、山田さんに付いて行こうか」という声も出てくる。
tokonameさんまで、「気分的には、そうだよね」などと言い出す始末。
ダメダメ、八ヶ岳に行ってる人達に叱られますよ。
帰路に続く
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