我が家に引き取って8年間、本当に人懐っこく誰からも可愛がられる猫だった。
家の人はもちろん、お客さんだろうと工事の業者の人だろうと保険屋さんだろうと、とにかく家の中に人が入ってくればお出迎え、ご機嫌伺い。
大人しく隣りに座っていてもいつの間にか膝の上へ。
用事が済むまで、何度「可愛いね~」といわれることか。
帰るときは必ず玄関までお見送り。
とどめはゴロリと横になって、まるで名残惜しんで引き止めているよう。
もともとアレルギー症状があり、医者通いもしたけれど普段は元気で、遊び相手にもらってきたソラと追いかけっこもしていた。
ところがここ1ヶ月ほどの間にみるみる痩せて、最後は食欲もなくなってしまった。
足腰の力も衰え起き上がるとすぐに倒れてしまう。
それでも全く苦しそうな様子も見せず、5月20日の早朝に亡くなった。
いまはちょうど庭の花が満開の時期。
棺に見立てた段ボール箱に花を一杯にして包み込んだ。
香りの良いローズマリー、ペパーミントの葉の上に、
バラ(バレリーナ、ニュードーン、パレード、ロンサール)
フレンチラベンダー、シラン、スタージャスミンなど。
まるでバラのゆりかごの中で眠っているようなので詠んでみた。
安らかに 猫眠りたり 薔薇のかご
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